桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ:「分岐点」

2014年07月24日 (木) 16:22
 当たり前の話ですが、一度失った信頼は容易なことではありません。ましてや、期待が大きければ大きいほど、その失望感は強くなります。民主党政権に対する期待感は大きく、それを裏切ったのですから、信頼回復に時間がかかるのは当然のことだと思います。
 
 政権を失ってから、民主党の支持率は低迷しています。それは、民主党が信頼を失ったからであり、代表が誰になっていても、結果は同じだったと思います。要するに、代表の力だけで、何とかなるような状況ではなかったという事です。
 
 世論調査によれば、民主党に対する忌避度(嫌いだという割合です)は総選挙後ずっと高かったのですが、ここにきて少し薄れてきているようです。それは、時間が経過したこと、そして、目立たなかったかも知れませんが、バラバラ感が薄れてきたからだと思っています。
 
 一方、安倍政権発足時は、期待も大きく、株価の上昇等、一定の成果を上げてきたので、高い支持率を保ってきていました。しかし、株価以外目立った実績もなく、集団的自衛権の行使容認を閣議決定するという事に対して、不安を感じる人たちが増えてきました。
 
 政権の支持率も下がり、やっと、民主党の考えを聞いていただけるようになってきました。これからが大事な時期だと思っています。
 
 代表選挙を前倒しで行うべし、という意見もあります。それはそれで一つの考えだと思います。しかし、代表選挙を行った場合、マスコミの報道は、また民主党はバラバラであるという記事を書くのだろうと思っています。ですから、代表選挙を行った方が、支持率が下がるのではないのかと危惧しています。
 
 一方で、海江田代表も、これからは思い切って海江田カラーを出していくべきだと思います。これまで、党内融和を優先し、ご本人の言いたいことを抑えてきましたが、野党らしく安倍政権と対峙していく姿勢を見せる事が、皆さんが代表に求めていることだと考えているからです。ここが正念場。頑張っていきたいと考えています。
 
                 参議院議員・医師 桜井 充
 
 
【秘書のつぶやき】
 桜井充秘書小林です。
 これからの日本社会はどうなるのでしょうか。
 現在の政府において大きな力を持っている産業競争力会議の委員であるT中氏は、東洋経済のインタビューにおいて「今日と同じ生活水準を求めるなら、昨日より懸命に働かなくてはならない。言い換えれば、若者には、豊かになる自由も貧しくなる自由もある」と
語っておられました。過去とは違い、懸命に働いても収入が上がりにくいことこそが最大の問題だと思うのですが…。いわゆる、エリート層への政策はもちろん忘れてはなりませんが、今のエリート層へのみ特化したような政策では、富裕層が増えている割合が高い状
況下であればいざしらず、貧困層が圧倒的に増えている現状では中長期的に見て日本が元気になるとは到底思えません。
 成長戦略は、細かい戦術を多く詰め込んだいわば成長「戦術」です。大きな戦略のミスは、戦術では挽回できないことは歴史が証明しています。(小林太一)