桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ:「改善の余地あり」

2011年11月17日 (木) 18:44
  昨日、予算要望の公開ヒアリングを行った。その時の感想として、事業の全体が見えない、各省庁で同じような予算が計上されている、さらに言えば、各省庁が連携を取るべき案件の連携が取れていない等、改善の余地があると思った。
 例えば、介護と医療の連携を強化していくための事業が提示されていたが、平成12年度の改正で、医療と介護を分断したのは厚生労働省である。現場の立場から、私は医療と介護を区別するべきではないと主張していたのに、それを押し切って実行したのである。
 介護の施設もコロコロ変わり、現場は相当困っている。このような実態を十分理解していないだけではなく、介護の全体像を考えずに、行き当たりばったりの政策を作ってきたから問題の本質は解決しないのである。
 大きな方向性を示し、その上で、今回はどの点を改善したいのかを示してもらわなければ、予算の無駄遣いにつながっていく。この介護事業だけではなく、事業内容の一部分の提示でしかない事業が多かったように思えた。
 もう一点、各省庁から同じような事業が提示されていた。例えば、海洋開発や宇宙開発である。これらの事業は行っていくべきだと思っているが、各省庁がばらばらに、予算を計上することはやめるべきである。
 このような事業に対しては、どこかの省庁が中心になって全体像を取りまとめ、各省庁の役割を明確にしてから、予算要求を行うべきである。そうでなければ、無駄も発生するし、必要な分野が抜け落ちてしまう場合もある。
 一方、連携するべき事業であるにもかかわらず、連携できていない事業もあった。例えば、中小企業の海外進出支援である。経済産業省から提示されたのだが、ドイツのようにODA予算を活用して、中小企業の海外進出をサポートする方法もあるのだから、このような事業は、外務省とセットで行うべきである。
 いずれにせよ、予算の作成で改善の余地はたくさん残っている。そうでなければ、我が国の再生はあり得ない。政府全体として、もう少し危機感を持って取り組む必要があるのではないかと思った。
                  参議院議員・医師 桜井 充

【秘書のつぶやき】
 桜井充秘書小林です。
 本日はフランスワインで有名なボジョレー・ヌーヴォーの解禁日です。個人的に毎年出来の良さについての表現に注目しているのですが、今年もかなり強気のようです。ここ10年以内でも2003年の「100年に一度」、2009年の「50年に一度」と歴史的に(!?)出来が良いケースが相次いでいます。これは、技術の進歩なのか、温暖化の影響なのか、はたまた!?いずれにしてもフランスのワイン販売戦略が功を奏していることは間違いありません。
 我が国にも伝統的な食材として日本酒や味噌等の伝統的な食材がありますが、さらなる海外に打って出るためにも、ブランディング化や食と文化をパッケージして売り出せないか等、こちらの方もいろいろ研究してみようと思います。(小林太一)