桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ:「原点に返る」

2012年06月07日 (木) 16:09

 民主党議員の中で、消費税の引き上げが必要ないと思っている人は皆無だと思っている。ただし、引き上げに関して、懸念を抱いている議員と、その懸念があっても財政再建のためには、消費税の引き上げをすぐに行うべきであるという議員とに分かれている。
 懸念事項を挙げると、大きくは3つで、第1に行財政改革を行わなければ、国民の皆さんからの理解が得られないこと、第2に消費税は逆進性が強い税制なので、低所得者に対する配慮が必要であること、そして3つ目は、景気が悪い時期に消費税を引き上げるとさらに景気が悪くなるので、この点に注意することという事である。
 この懸念事項を見て頂ければ分かるが、どれも至極当然のことであり、誰しもが納得する点だと思っている。この点に関して、もう少し議論すれば、懸念を抱いている議員を説得できると思うのだが、この間、政府がきちんとした対応をしてきたのか、若干の疑問を感じている。
 民主党の良い点は、オープンな場で議論を展開しようとすることである。一方で、問題点は、オープンな場でしか議論しないことでもある。平場で埋まらない溝に関して、個別に議論を深めることは大切なことなのだが、このことが十分に行われていない。
 これは、所謂「根回し」ということになるのだが、これまでは官僚が担ってきた。政治主導をうたうのであれば、この一番大変な「根回し」こそ、議員が行うべきだと思っている。私は、現在経済連携のPTの座長を務めさせて頂いているが、最も腐心しているのが、この「根回し」である。
 今の民主党に必要な事は、政権交代した時の原点に返ることである。この時民主党として描いていた理念は、全ての議員に共有されていた。勿論、個別の政策に関しては、意見が対立していたものもあるが、この理念だけは共有されていたはずだ。原点に立ち返り、党が一致団結して、国難に臨んでいく事が、最も大切なことだと感じている。
                  参議院議員・医師 桜井 充

【秘書のつぶやき】
 桜井充秘書小林です。
 昨日は有名アイドルグループAKB48の「総選挙」が行われました。結果は下馬評通り1位は大島優子さん、そして小生が「絶対ブレイクする!」とかねてから注目していた渡辺麻友さんが2位となりました。「だから何なのか?」と言われると何も言えないのが悲しいところですが、ルックスや歌唱力等の能力がそのまま投票結果に反映されるわけではない点、そしてマスコミにAKB48についてここまで大きく取り上げさせるようにしたメディア戦略には学ぶべきものがありました。
 それはさておき、世界経済の方向性が決まりそうな程のインパクトのあるギリシャ総選挙まであと10日となりました。現地での世論調査を見てみると大接戦が続いているようで、それぞれの調査によって1位の政党が変わっています。ギリシャは民主主義の発祥の地ですが、哲学者ソクラテスのような偉人でさえも衆愚政治で死刑となりました。歴史は繰り返すこととなるのでしょうか。
 イギリスのチャーチル氏は議会において「民主主義が完全で賢明であると見せかけることは誰にも出来ない。実際のところ、民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが。」という発言を行いました。ヒトラーにしても民主主義に基づく制度によって選ばれたわけですが、民主主義とは一体何なのだろうかと最近よく考えます。(小林太一)