桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ:「風吹不動天辺月」

2015年01月15日 (木) 14:40
  私の大恩人がお亡くなりになりました。衷心より哀悼の誠を捧げます。
 
 いつも私のことを気に留めてくださっており、昨年11月の国会質問の後にも、感動したというメールをくださいました。そして、その他に、「風吹不動天辺月(風吹けども 動ぜず 天辺の月)」という直筆の書をいただきました。
 
 これは禅語で、風が吹くと地上の草木はすぐに揺れ騒ぎ、天空の雲も風に煽られ形を変えて流れ去る。しかし天上の月だけはどんな風が吹こうと動ずることなく、どこ吹く風とばかり無心にして輝く。要するに、人もどんな誘惑や扇動にも惑わされず、また、どんな困難に会おうとも決して負けることのない強い信念や意思を持って、耐え忍ぶことの大事さを示している言葉です。
 
 私の置かれている苦しい立場を良くご存じで、自分はどのようにしていくべきか悩んでいるときでした。ですから、この書をいただいた時には、本当に感動いたしました。そして、まさかこの言葉が遺言になるとは思ってもいませんでした。今後は、この言葉を座右の銘とし、生きていきたいと思います。
 
 彼は、今でこそ当たり前になりましたが、24時間の薬の提供体制を確立された方です。以前は必要な薬が提供されず、そのことが原因でお父様がお亡くなりになったそうです。そこで、自分の力で何とかしたいという一念で、現在のような体制を築かれていかれま
した。
 
 このことにより、多くの患者さんが救われることになりました。私も医療人の一員として、この功績に対して、敬意を表するとともに、政治家として、その信念、そして行動力を見習いたいと思っています。
 
 彼は年を取られても、情熱が衰えることはありませんでした。「ああしたい」「こうするべきだ」という気持ちを絶えず持ち続け、新しいことに挑戦し続けたからだと思います。
 
 残念ながら、彼はお亡くなりになりました。しかし、その精神は息子さんに引き継がれ、この会社は新しい事業に取り組み、業績を伸ばし続けています。この難しい時代に、本当に素晴らしいことだと思います。
 
 彼の薫陶を受けたのは、息子さんだけではありません。私を含め多くの人であり、彼の精神は、これからも受け継がれていくものと確信しております。
 
 本当にお世話になりました。安らかにお休みください。合掌。
 
                                                 参議院議員・医師 桜井 充
 
【秘書のつぶやき】
 桜井充秘書小林です。
 先週、日銀による「生活意識に関するアンケート調査」の昨年12月調査分が公表されました。見てみると、現在の景況感や暮らし向きについて益々悪化していると感じていることがわかりました。国民の実感として、1年前と比べ現在の物価は何%上昇したかについても中央値で5%。(平均値5.3%)物価が上昇すれば消費者は急いで物を買うはずだというアベノミクスの根本的な誤りがさらに明確になってきました。
 ところで、消費税増税に対する経済政策である子育て世帯臨時特例給付金について政府は子ども1人あたり3000円を給付する予定のようです。本当に現役世代や次の世代のことを考えているのでしょうか。アリバイ作りのためとしか思えません。怒りすら感じました。
 国民の貯蓄がなかなか消費に回らないのは将来不安や子育て費用に対する不安があるからです。経済の好循環を達成させるためには将来不安を払しょくできるのか、大いに疑問です。(小林太一)