桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ:「同じことの繰り返し」

2015年01月29日 (木) 16:57
  国会が始まった。問題は山積しており、攻めどころは満載だと思う。安倍政権の問題点の指摘だけではなく、民主党の政策を訴え、信頼回復の足掛かりにしたいと思う。
 
 国会の議論だが、相変わらず質問と答弁がかみ合っていない。例えば、アベノミクスに関しては、安倍総理はアベノミクスの良い点だけ主張し、野党が指摘している問題点に関しては、ほとんど答弁していない。これでは、議論が深まらないのは当然のことである。
 
 本会議は、質問者がまとめて質問し、まとめて答弁するシステムになっているので仕方がない点もあるが、もう少しきちんとした議論ができるように工夫する必要があると感じている。今日から始まった予算委員会は、一問一答形式なので、きちんと詰めていければと思う。
 
 農協改革の法案が提出される予定になっている。改革の打ち出し方をみていると、農協が悪の権化であるかのように決めつけられているように感じている。農協にも問題はあるが、小泉内閣以来誰かを悪者にして、改革を推進しているようにみせる構図は、やめるべきだと思う。
 
 農協改革の本質は、郵政民営化と同様である。郵政改革は簡易保険が狙われた。農協改革は共済部門が狙われており、要するに、金融で利益を得たいアメリカの意向に沿って改革が進められているという事である。
 
 郵政民営化で、社会は良くなるどころかむしろ不便になった。農協の問題点を解決することは必要だが、必要な部門まで壊してしまうようなことは行うべきではない。郵政民営化での反省を踏まえた上での議論が行われるべきであると感じている。
 
                 参議院議員・医師 桜井 充

 
【秘書のつぶやき】
 桜井充秘書小林です。
 予算委員会が始まりました。さて、今回の補正予算において、経済対策の目玉として「プレミアム商品券」なるものがあります。これは、購入した商品券に税金を上乗せするというものです。
 政府は1999年に「地域振興券」という商品券を交付したことがありました。この政策効果について調べてみると、新規に消費を喚起したのは使用金額の32%であったと政府は質問主意書において答弁しています。つまり、68%は貯蓄に回されたり振興券がなくても消費したものに遣われたということです。GDPの0.04%程度を押し上げた程度でした。
これまでにないような商品を対象にするのであれば市場創出という点で効果があるかもしれませんが、需要を先食いすることを考えるとエコポイントのようにその後に歪みも来るでしょう。
持続的に成長に結びつくような政策というよりは、カンフル剤的な政策ばかりで、総理がおっしゃるように「若者が希望を持てる未来」になるとは到底思えません。(小林太一)