桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ「地道に働いています」

2020年02月06日 (木) 20:52
 新型コロナウィルスの感染が拡大している。クルーズ船で20名の感染者が出たために、我が国における感染者数も44名になった。重症化しないこと、そしてこれ以上感染が拡大しないことを祈っている。
 
 さて、国会が始まる前まで新年会続きだったこともあり、宮城のあちこちへ足を運び、地域の皆さんと話をさせて頂いた。そのお話の中から問題点が見えてくることも多く、その問題の解決のために関係する役所と協議を重ねている。
 
 例えば、目の三歳児健診についての問題である。三歳児健診は母子保健法によって実施されている検査だが、視力の検査は各家庭で行われている。親が子どもの視力を測定しているわけだが、親は専門家ではないために、検査の精度が高いとは言えない。特に弱視の発見は難しく、三歳児健診での弱視の見逃し率は60%程度とも考えられている。
 
 実は、この問題を解決するために、正確な検査が行える機械が開発されているのだが、これはアメリカでは導入されているものの、日本ではまだほとんど使われていない。
 
 子どもたちの弱視の中には、眼球ではなく、脳の問題である場合があり、これはある程度治療することが可能である。脳の問題とはどういうことかというと、眼球を通して見た象を、脳内のスクリーンに映し出す力が弱いということである。
 
 要するに、脳の一部分の発達が悪いために弱視になっているのであり、脳の発達を促すために眼鏡をかけさせることで、ある程度の回復が見込める。つまり、治療が可能なのである。ただし、治療の効果があるのは小学校低学年くらいまでで、だからこそ三歳児健診によって早期に発見する必要がある。
 
 このことが分かっているにもかかわらず、厚生労働省の対応は遅れており、機械の導入が進んでいない。そのために、助かる子どもたちも助からなくなっている。現在、機械の早期導入を目指して交渉を続けて いる。社会をより良く変えるため、目の前の問題をひとつひとつ解決していきたいと考えている。
 
 
 
参議院議員・医師 桜井 充