桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ「意味のない形作り」

2021年06月18日 (金) 13:51
国会が閉会した。最終日は事務的処理で終わったが、火曜日は日をまたいで、翌朝の2時過ぎまで本会議が開かれていた。「土地規制法」について、成立させたい与党側と、成立を阻止したい立憲民主党や共産党とでせめぎ合いがあったためである。
 
しかし、立憲と共産は法案の成立に反対していたが、国民民主党・日本維新の会は賛成の立場であり、野党の足並みは揃わなかった。そのような中で、本当に成立を阻止できるのかと言えば、それは無理な話である。
 
火曜日には、委員会の審議を止めるため、委員長の解任決議や、大臣の問責決議が提出された。会期末が迫る中、野党の抵抗の手段としてそうするしかないことは理解するが、本来は、本当に法案を廃案にしようというのであれば、質疑の内容で止めるのが王道である。簡単に言えば、答弁できないように追い込んでいくのである。
 
 私は、国立大学が大学法人に移行する際、大学法人化に反対している方々に資料を提供していただいて質疑をし、委員会を一週間以上止めた経験がある。法案に問題があり、阻止するべきならば、議論で追い込むことが第一である。
 
形だけの抵抗をしているから、国会全体が必要ないと言われたり、国会は何をしているのかとお叱りを受けることになる。社会がどんどん変化していく中で、いまの法律ではカバーしきれない課題も出てきており、問題は山積している。社会の変化のスピードに合わせて、問題を迅速に解決していけるよう、国会審議のあり方を考え直していきたいと思っている。