桜井充メールマガジン

東京オリンピックが開幕する。開催に関して私は慎重派だったが、開催される限りは成功してほしいと思う。また、すでにオリンピックの関係者から新型コロナの感染者が見つかっているが、更なる感染爆発が起こらないよう、大会期間中も感染対策を徹底していかなければいけない。
 
今月3日に熱海市で発生し、甚大な被害をもたらした土石流から三週間が経過する。お亡くなりになった皆様、ご遺族の皆様に衷心より哀悼の誠を捧げます。一日も早い復旧のため努めてまいります。
 
大規模な土石流が起きた原因は不適切な工法で作られた盛り土ではないかと言われているが、このような危険は決して他人事ではない。宮城県の南部では、太陽光発電の設備を設置しようという業者によって開発申請が行われているが、この地域はもともと土砂崩れが起こりやすい土地柄である。更に、未だに水道が通っておらず、この地域で暮らしている方は生活用水を地下水に頼っている。
 
この地域の開発を行うのであれば、環境アセスメントを行うべきだが、事業者は開発する区域を２か所に分け、１カ所ごとの開発面積を小さくしており、そのために環境アセスメントの対象からは外れてしまっている。環境を顧みずに開発が進められてしまえば、地下水が汚染され、住民の方々の生活が不便になる恐れがあるだけでなく、大規模な自然災害が発生する危険が増すばかりである。
 
再生可能エネルギーを拡大していくことに異論はないが、適切な開発を行わなければ人災に繋がる。開発許可の仕組みについても見直しを行い、このような事故が起こらないようにしなければならないと考えている。