桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ「子供の権利」

2023年02月02日 (木) 18:40
 里親として子供を育てている知り合いがいる。その方が、理由は書けないが、子供の実の父親から里親をやめてほしいと言われたという相談を受けた。そう言ってきた子の親には、自分で子供を引き取るつもりはないらしい。親権も放棄して養護施設に入れるか、彼女以外の里親を探してほしいと言っているそうだ。肝心のお子さんは今の家に満足していて、ここに居たいと言っている。

 お子さんのご両親は既に離婚していて、親権は父親にあるのだが、父親も親権を放棄したいと言っている。親権を放棄する意向を持つ親が、親権をたてに、子供の将来を決めることができるのだろうか。そして、子供の意思はどこまで通じるのだろうか。

 そのことを確認しようと、法務省に法律上の現行制度の説明をしてもらった。結論から言えば、お子さんは判断能力が認められる年齢になっているので、誰のもとで暮らすかは、お子さんの意思を踏まえた上で判断されるとの事だった。

 しかし、酷い両親がいるものだと思う。これまで、親権を巡って争う夫婦は何組も見てきているが、夫婦どちらもが放棄したいと言っている場合は初めてである。しかも、里親の件に関しても、子供の幸せを第一に考えるのではなく、自分の意向を優先させようとしている。早くすっきりさせて、お子さんが幸せになることを祈るばかりである。