桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ「働き方改革」

2025年01月16日 (木) 19:11
 人手不足が深刻化している。働き方改革による時間外労働の制限が、その理由のひとつである。我が国の経済成長率は低く、ドルベースに換算するとマイナス成長になってしまっている。このまま人手不足が続けば、経済成長への道はより遠のき、世界の国々と戦っていくことができなくなってしまうのではないだろうか。

 時間外労働の上限は月平均80時間とされており、これは働く方々の健康を考えて定められた数字である。しかし、医師の場合には特例的に、年間の時間外労働の上限が1860時間(月平均約160時間)まで認められる。国民の皆さんの命を守るためにはやむをえないという考えがあるからである。

 私個人としては、160時間程度の残業には問題を感じない。私が病院に勤務していた頃は相当な長時間労働をしていたし、今も土日もなく働いているが、好きでやっている仕事なので、苦にならないのである。

 労働時間に関する一定の基準は必要だと思っているが、少しでも多く働いて稼ぎたい人や、働くことが楽しくて苦にならないという方も世の中にはいらっしゃる。「もっと働きたい」と思っている人が制度に阻まれて働けない社会は、良い社会と言えるだろうか。その意味で、働きたい方々の権利を認めるための「働き方改革」が必要ではないかと考えており、今年はこの問題に取り組んでいきたいと思っている。