桜井充メルマガ「消費税」
2025年05月30日 (金) 09:12
消費税は逆累進性のある税だと言われている。収入の少ない人ほど収入に占める支出の割合が多く、それに伴って消費税の負担割合も大きくなってしまうからそう言われているのだが、本当にそうだろうか。
確かに、収入に占める割合で言えば、収入が低いほど消費税の負担は多くなる。しかし、消費税の負担額という観点では、消費が多い高所得者ほど重くなるのである。100万円の車を買ったときに支払う消費税は10万円だが、1000万円の車を買えば消費税は100万円である。同じ車でも、高価な車を買える高所得者のほうが、より多くの税金を支払うことになる。
つまり、消費税をゼロにすると、高所得者のほうが得をするのである。堀江貴文氏が「消費税減税は金持ち優遇だ」と言っているが、あの言葉の意図するところにはこういった背景がある。
そこで必要になるのが、消費税を維持しつつ所得の低い方々の負担を減らす制度である。これは実は簡単で、低所得者を対象に、支払った分の消費税を還付すればいいのである。このような制度を、給付付き税額控除と言う。昔の民主党はこの制度を主張していた。
今回、立憲民主党から食料品に限って消費税をゼロにする案が出されたが、低所得者の負担軽減を目指すのであれば、給付付き税額控除のほうが適している言える。
消費税をゼロにしたときの問題はそれだけではない。現在店頭に並んでいる商品は総額表示方式と言って、商品の値段と消費税を加えた価格を表示している。例えば、100円の商品であれば、10円の消費税を乗せて110円と表示されているが、消費税が変わればパッケージを変えなければならなくなる。
消費税に限った話ではないが、本質的な議論を行わなければ、国民の皆さんにもどの政策が良いのかが伝
わらないだろう。政府はもう少しきちんとした説明をするべきではないだろうか。
確かに、収入に占める割合で言えば、収入が低いほど消費税の負担は多くなる。しかし、消費税の負担額という観点では、消費が多い高所得者ほど重くなるのである。100万円の車を買ったときに支払う消費税は10万円だが、1000万円の車を買えば消費税は100万円である。同じ車でも、高価な車を買える高所得者のほうが、より多くの税金を支払うことになる。
つまり、消費税をゼロにすると、高所得者のほうが得をするのである。堀江貴文氏が「消費税減税は金持ち優遇だ」と言っているが、あの言葉の意図するところにはこういった背景がある。
そこで必要になるのが、消費税を維持しつつ所得の低い方々の負担を減らす制度である。これは実は簡単で、低所得者を対象に、支払った分の消費税を還付すればいいのである。このような制度を、給付付き税額控除と言う。昔の民主党はこの制度を主張していた。
今回、立憲民主党から食料品に限って消費税をゼロにする案が出されたが、低所得者の負担軽減を目指すのであれば、給付付き税額控除のほうが適している言える。
消費税をゼロにしたときの問題はそれだけではない。現在店頭に並んでいる商品は総額表示方式と言って、商品の値段と消費税を加えた価格を表示している。例えば、100円の商品であれば、10円の消費税を乗せて110円と表示されているが、消費税が変わればパッケージを変えなければならなくなる。
消費税に限った話ではないが、本質的な議論を行わなければ、国民の皆さんにもどの政策が良いのかが伝
わらないだろう。政府はもう少しきちんとした説明をするべきではないだろうか。