桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ:「公務員制度改革」

2010年08月19日 (木) 13:39
 本当に暑い日が続いており、温暖化が進んでいることを実感させ
られます。熱中症にならないように注意していただきたいと思いま
す。

 民主党の公務員改革PTの座長に就任し、どのように調整してい
くべきか頭を悩ませている。これまでの公務員改革は、賃金、定数、
天下り、そして、政治任用も含めた国家公務員の身分、さらに、能
力、実績をどのように反映させるかということが中心だったように
思われる。勿論、これらも大事なテーマであり、さらに検討を進め
たいと考えている。

 一方、私が考えている公務員改革は、これまでの視点とは若干違
っている。私が考えている改革は、公務員の無駄な仕事を減らして、
有益な仕事を如何に増やしていくのかという点にある。

 中央省庁の官僚の問題点は、「現場を知らない」そして「時代の
速い流れに対応できないこと」だと思っている。現場を知るために
は、国の出先機関で、第三者的に行うのではなく、地方自治体の中
に入って、問題解決のために中心となって汗をかくほうが、現場を
良く理解できるのかも知れないと考えている。

 もうひとつ、時代の速い流れに対応できないという点を解決する
ことは、とても重要なテーマだが、一朝一夕には変わらないように
思える。何故ならば、これは彼らに染み付いている体質だからであ
る。

 私は、仙台のタクシーの問題に取り組んできた。緊急調整地域の
指定を受け、台数の増加を抑えるための特区の申請を行ったことが
ある。理論的には、私たちの主張のほうが正しかったと考えている
が、彼らからの答えは「時期尚早」であった。要するに、自分たち
が制度を変えたばかりなので、もう少し様子を見たいということで
あった。

 その結果、仙台市内のタクシーの数は1千台増加し、今度は地域
協議会を作って減車に取り組んでいるが、現実は総論賛成、各論反
対でなかなか前に進んでいかない。特区を申請した時点で、台数の
抑制を図っていれば問題は解決していたのであり、その点では行政
の判断の過ちは、大きな失点だったと思っている。

 このように、時代の速い流れに対応させるためには、自分たちが
一度決めたことでも、誤っていると判断すれば、速やかに方向転換
できるようにしなければならないし、さらに言えば、これまでの決
済の方法を改めさせることが必要である。

 彼らは、忙しく働いているように見えるが、私には無駄が多すぎ
ると感じている。この無駄な仕事を止めさせることも、時代の速い
流れに対応させるために必要なことだと考えている。

 いずれにせよ、せっかく座長に就任させていただいたのだから、
本当の意味での公務員改革を行ない、国民の公僕として働くべき仕
事をきちんと行える体制を作って行きたいと考えている。

                 参議院議員・医師 桜井 充
【秘書のつぶやき】
 桜井充秘書小林です。
 本日の為替市場も相変わらず85円近辺を巡る攻防が続いています。
輸出企業の想定為替レートが1ドル90円、1ユーロ115円が多い
ことを考えると、日本経済にとっても大変難しい局面を迎えているこ
とは間違いありません。それにしても、財政リスクが高いと言われる
日本の通貨である「円」がなぜここまで買われるのでしょうか。
 アメリカではオバマ政権による輸出倍増計画を受け、ドル安(つま
り円高)を歓迎しており、また、ユーロ圏でもドイツを中心とした輸
出産業立国がユーロ安(つまり円高)を歓迎していることが背景にあ
ります。(他にも世界的な金利低下も理由にありますが)
 こうした背景があってか、投機筋の円買いドル売りポジションが今
年最高の水準に達しました。一時的にはポジションの巻き戻し等で円
安に触れることもあり得るのかなと思うのですが、とにもかくにも8
5円前後の攻防はテクニカル的に見ても大変重要なところだと思いま
す。
 ところで、円高は内部留保の多い企業などには資源の鉱脈を買い漁
ったり、企業買収を仕掛けるチャンスでもあります。円ベースで安く
買えるうえ、円売りドル買いを生むことからも円安圧力にもなるはず
だと思うのですが…(小林太一)