桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ:「何かが動き出した」

2014年01月16日 (木) 14:17
 年明け、株価も為替も大きく動いている。アメリカの雇用統計や金融緩和を縮小する等、もっともらしい分析がなされているが、実際のところはどうなのだろうか。
 データ上はっきりしていることは、シカゴの通貨先物市場の円ドルマーケットにおいて、大量の円が売られているということである。一般的に考えれば、日本の経済が上向いているのであれば、基本的には安定資産の円が買われるはずである。しかし、実際は違っている。
 一方で、アメリカは金融緩和を縮小し、日本だけは金融緩和を継続する。そうなれば、日米の金利差が生じてくるので、このような場合は、アメリカの金利が上昇するので、利益を求めれば、ドルを買う方向に向かっていく。
 現在の為替相場は様々な要因で動いてくるが、ヘッジファンドがどこで利益をだすのかという設計図によるところが大きいのかもしれない。日本は政権交代し、政策が大きく変わったので、ヘッジファンドにとっては絶好のねらい目なのだろう。
 その上で、ふたこぶラクダの法則というものがあるそうで、今回の日本の株価の動きで言えば、一昨年末から株価が大きく上昇しはじめ、昨年の5月末ぐらいに調整局面に入った。その調整局面から昨年の11月ぐらいから再度株価は大きく上昇している。
 要するに、一昨年末から株価が上がったのがひとこぶ目で、昨年の11月ぐらいから株価が上がったのがふたこぶ目である。問題はふたこぶ目がいつ終わるのかだが、大体はひとこぶ目と同じぐらいの期間は株価が上がるのだそうで、そう考えると5月の連休明けには急激に株価が下落するのかもしれない。
 誤解しないで頂きたいのだが、野党だからこのようなことを書いているわけではない。為替の動きがおかしく、何かが動き始めている感じがするので、読者の皆さんには注意深く株価等の動向を見ていただきたいと思っているからである。
 日本の経済は、良くなっているように言われているが、円安と財政出動によるところが大きく、抜本的に構造が変わって良くなった訳ではない。ちょっとしたことで、大きく崩れてしまうような状況であり、3月までには本格的な経済再生の提案をさせていただきたいと考えている。

                                      参議院議員・医師 桜井充
 
【秘書のつぶやき】
 桜井充秘書小林です。 
 株価の変動が大きい日々が続いています。最近、経済政策について議論する際、経済状況が厳ければ日銀はさらに追加緩和をするはずだという声を多く聞きます。しかし、その状況というのは物価の上昇率以上に賃金が上昇しない場合なのではないでしょうか。そのような環境下でも追加緩和により物価上昇を目指すことが大多数の国民の利益になるとは思えません。
 太平洋戦争開戦に関する議論の中で、連合艦隊総司令官の山本五十六大将は「是非やれと言われれば初め半年や1年の間は随分暴れてご覧に入れる。」「2年3年となれば全く確信は持てぬ。」と述べていましたが、その言葉のとおりに悲惨な結末を迎えました。戦線を拡大し過ぎたこと、出口戦略の見通しが甘過ぎたことが敗北の大きな原因です。まるで、今の日銀の金融政策と似ているような・・・
 小生の見通しが外れてくれれば何よりなのですが。(小林太一)