桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ:「市民の力」

2015年08月13日 (木) 13:31
  平野達男参議院議員が岩手県知事選挙の立候補を断念した。理由は勝てないからである。さらに言えば、彼が参議院議員を辞めれば、参議院議員の補欠選挙が行われる。その選挙にも自民党は勝てる見込みがないので、立候補を取りやめたのである。
 
  これは本当に大きな出来事だと思う。安保の法案に対する世論は厳しく、政権に大きなダメージを及ぼすことを恐れて、選挙を回避したのである。国立競技場建設も白紙撤回になったが、これも世論がおかしいと声を上げたからである。
 
  今週の日曜日シールズ東北が立ち上がり、その集会に参加した。思っていた以上に学生も一般の市民の方々も集まっていた。様々な場面で、声を上げて行けば、この安保法案を廃案に追い込める可能性が出てきた。
 
  自分ひとりの力はたいしたことはない。そう思って、政治に対して諦めかけていらっしゃる人が増えている。しかし、一人一人の声は小さくても、皆で声をあげれば大きな力になっていくのである。
 
  国立競技場の白紙撤回も、そして平野達男参議院議員の出馬断念も世論の力がそうさせたのである。この法案は、本当に危険な法案である。諦めないで、一緒に戦っていただければと思う。
参議院議員・医師 桜井 充
 
【秘書のつぶやき】
  桜井充秘書小林です。
  本年は戦後70周年ということもあり、日米両国が開戦してから落としどころをどのようにしようと考えていたのか調べてみました。
  『日本と連合国の戦略比較』によると、大きな戦略案として、日本では「対米英蘭蒋戦争終末促進ニ関スル腹案」、米国では「勝利計画」が挙げられます。我が国の「腹案」の要点は、ドイツがイギリス、ソ連を打倒すれば米国は戦意喪失し終結する、米国の「勝利計画」では、ソ連にドイツを攻撃させた後に米国軍の主力をドイツに投入し、1943年7月1日を目標に本格的反抗を開始し勝利へ向かう、という内容であるようです。つまり、共にドイツの行方が鍵であると考えていたことは大変興味深く、我が国としてはこの読みが外れたことが大きな敗因の一つであると言えます。
  そもそも、日本と米国、枢軸国対連合国の国力差はそれぞれ1:10、1:4程度であり、この国力差をどう分析していたのでしょうか。戦争を二度と起こさない、起こさせないようにするためにも過去の歴史をさらに勉強してみようと思います。(小林太一)