桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ「第二波」

2020年06月19日 (金) 09:39
国会が閉会した。まぎれもなくコロナ国会だった。コロナ関連の第二次補正予算も成立した。東日本大震災の時の二次補正は7月ぐらいだったと記憶している。それよりも早く、さらに規模の大きい補正予算である。コロナ禍が社会にどれだけ甚大な被害を及ぼしたかは、この点からもうかがい知ることができる。
 
中国では第二波が到来した。今回は武漢ではなく北京だった。市場が感染源なのだが、コロナウイルスは、人からだけではなく、サーモンやまな板からも検出された。コロナウィルスが魚に感染するという報告はないので、感染した人が触り、ウイルスが付着したのだと思われる。
 
先週のメルマガにも書いた通り、感染は人から人の接触のみによって起こるものではない。まな板からもコロナウィルスが検出されているため、まな板の汚染が、サーモンの汚染につながったのかもしれないとも考えられる。政府は改めて、人以外からも感染する可能性があることに関して注意喚起するべきである。
 
一方、この第二波に対する中国の対応の迅速さに関しては、見習うべきでもある。市場を閉鎖することは当然のことだが、近隣住民に対しても外出禁止措置を行い、PCR検査を実施している。これにより、保菌者を確認することができ、拡散を防ぐことができると考えられる。
 
我が国においても、新宿歌舞伎町でクラスターが発生した。PCR検査は実施しているが、どこまで危機感を強めているのか良く分からない。都は東京アラートを出したが、感染者が増えているにも関わらず、東京アラートを解除した。
 
対応に一貫性がないと感じられるし、傍から見ているとレインボーブリッジや都庁を赤くするだけで、何かやっていることを演出したいだけのようにも思われる。
 
政府は大規模な抗体検査を実施したが、この検査から推察される感染者は本当に少なく、日本でも第二波が起こる可能性が十分にあることは容易に想像できる。感染を広げず、第二波を起こさないことが最も重要なことではあるが、第二波が起きてしまった場合に備えて、迅速に収束できるような体制を作っておくことが大切である。
 
 
参議院議員・医師 桜井 充