桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ「難しい局面」

2020年06月26日 (金) 10:32
世界各地で経済活動が活発化する中、新型コロナウイルスの感染者数はまたもや増加している。日本も同様で、東京を中心として、第二波が来るのではないのかという不安を感じさせられる。
 
先日、東京、大阪、そして宮城で抗体検査が実施された。当然のことだが、感染者の割合に応じて、抗体の獲得率は高くなっており、東京は0.1%、宮城は0.03%だった。ちなみに、感染者ゼロの岩手県は、医療従事者を中心に抗体検査を実施したが、抗体獲得者はゼロだった。
 
このことから、感染者としてカウントされている人数の10倍程度の抗体の獲得者がいることがわかった。現在、東京において、感染が認められている方の数は日に50人程度だが、実際にはその10倍、500人程の方が感染しているおそれがあるということになる。
 
北海道では、昼カラオケに行った人たちの中でクラスターが発生した。微熱のある人が参加して、そこから感染が広まったようだ。何らかの症状がある場合は、コロナ感染を疑い、検査に行くべきだし、密になる場所に行くべきではない。
 
問題は、感染を疑えるほどの自覚症状がない人たちが多いことである。正直言って、自覚症状はその人の感覚なので、必ずしもあてになるわけではない。一方、なんとなく身体の調子が悪い、という方の活動を制限するのも難しく、このことが感染拡大につながっているのだと思う。
 
経済活動を再開することには異論はないが、一人一人が気をつけて行動するとともに、ちょっと体調がおかしいなと思った時には、すぐに検査できる体制の整備がこれまで以上に必要である。ワクチンができるまで、被害を最小限に抑えて、経済活動が継続できるようなシステムを作って行けるよう努めていきたい。
 
 
 
参議院議員・医師 桜井充