桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ「感染拡大が止まらない」

2020年07月03日 (金) 09:32
東京の感染者数は100人を超えた。これは5月2日以来の数である。感染者数の増加に関して、都は積極的にPCR検査を行っているからだと説明しているが、感染者数が増え続けている現状を考えれば、それだけで説明できるものではない。
 
感染傾向はある程度分析できている。若者に多いということ、そして夜の繁華街が中心であるという事である。では、それについて対策が行われているのかと言えば、現状は注意喚起がなされているのみである。
 
では、どうしていけばいいのか。私は、まず、感染状況をより詳細に分析する必要があると考えている。例えば、現在の感染拡大は、主にホストクラブのような場所で起きているのだが、ホストクラブという場所だけが注目されがちで、どのようにして感染しているのかについてはほとんど言及されていない。
 
より具体的に言えば、人から人への飛沫感染なのか、あるいは汚染された場所や物があり、そこからの接触感染なのか、そのことについての説明がないのである。
 
こうした分析ができなければ、正しい対策をとることができず、感染拡大を抑えることも難しいままである。逆に言えば、原因を正しく分析し、対策を実行することができれば、夜の街に規制をかけなくても、感染を抑えることはできるはずだ。
 
クルーズ船の時もそうだったが、感染者を隔離しただけでは感染を止めることはできなかった。コロナウィルスはインフルエンザウィルスとは違い、人の体内に居なくても生存可能で、細菌との中間のような性質を持ち合わせている。そのことを理解して対策を講じる必要があるのである。
 
最後に、東京都の対策は一貫性に欠けており、率直に言ってわけが分からない。指標となる数字をなくしたのは、知事選にマイナスの影響を及ぼすと感じたからだろうか。都民、そして国民の皆さんに安心して暮らしていただくためにも、状況を分析し、データに基づいた具体的な対策を行っていなかければならないと考えている。
 
 
参議院議員・医師 桜井 充