桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ「感染爆発前夜」

2020年07月10日 (金) 09:50
◇感染爆発前夜
 
東京の感染者数は224人と、過去最多を記録した。先週、「感染拡大が止まらない」という題でメルマガを書いたが、予想通りの結果となった。
 
ここに来て、ホストクラブの規制をするようだが、これは氷山の一角だ。感染経路の不明者が半分以上いて、感染者の7割程度が、活動量の多い20代、30代の若者である。彼らが無自覚のうちにウイルスをまき散らしているのだとすれば、感染拡大を抑えることは難しいと思う。
 
再度経済活動の中止を行えば、破たんする企業が続出することは間違いない。それを防ぐためには、誰から感染したかということに加えて、どのような場所で、なにから感染したのか、つまり、物からの接触感染に関してきちんと分析する必要がある。
 
このメルマガをご購読いただいている方には繰り返しになるが、コロナウィルスの厄介な点は、インフルエンザウィルスと違って、生命体以外の場所でも数日間生きているという事である。感染経路が不明な人の中には、人からの感染だけではなく、汚染された場所から感染している人もいるのだと思う。
 
その観点から言えば、日常の中でも注意しなければならない事がある。例えば、咳をするときには、基本的にほとんどの方が口に手を当てると思う。そうやって、飛沫が広がるのを防ぎ、他の方に迷惑がかからないようにしているのだが、コロナウィルスに関しては、この動作が悪い方向に働いている可能性がある。コロナウィルスに感染している人が、手で口元を覆って咳をし、その手で何かに触ると、その何かがコロナウィルスに汚染されてしまうからである。
 
勿論、今はほとんどの方がマスクをされており、咳が出る時には極力マスクをするように呼びかけられてもいるが、食事中など、マスクを外している時には、どうしても手で口元を覆って咳をすることになる。すると、その手は汚染されて、そのまま物を触れば、その場所が感染源になってしまうのである。
 
私は接触感染を意識して、本当にマメに手洗いをしている。一方、歩行中は、熱中症予防のために、人通りのない場合にはマスクを外すこともある。このように、注意するべき点を正しく理解していれば、感染爆発を防げるはずである。小池都知事は公約で、日本版CDCを作ると言っているようだが、そんな先のことではなく、現実の感染を抑えるために努力してほしいものである。
 
参議院議員・医師 桜井 充