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桜井充メルマガ「少年法」

2021年04月30日 (金) 09:42
参議院で少年法改正案の議論が始まった。現在、20歳未満は一律で少年法の対象となっているが、改正案では18、19歳について「特定少年」という枠組みを新たに設け、彼らを対象に、特定の犯罪について20歳以上と同等の刑事手続きを取れるようにする、といった内容が盛り込まれている。
 
本会議では、賛否それぞれの立場から質疑が行われた。改正案に賛成する側の考え方としては、民法改正による成年年齢引き下げに伴って少年法も変えるべきであるという考え方や、厳罰を免れられる少年法の対象年齢だということを利用する形で犯罪に及ぼうとする者がおり、そうした犯罪を抑制する効果が期待できることなどが述べられた。
 
一方、反対の立場からは、特定少年の枠組みを作ることの理由付けが十分ではないことや、厳罰化によって彼らから更正の機会を奪い、社会復帰を難しくしてしまうこと等についての危惧が表明された。
 
どちらにも理解できる点はあるが、犯罪被害者の立場に立てば、特定少年の枠組みを設けるべきという意見が多くなるのだと思う。
 
本会議では他にも様々な質問が出たが、残念なことに、罪を犯した少年の家庭環境についての質問は行われなかった。彼らの家庭環境は複雑であることが多く、それは彼らが犯罪に及んだ理由と密接に関わり合っている。本人たちが更生して社会に出てきても、家庭内の問題が改善していなければ、再び罪を犯してしまう恐れもある。
 
本人の更正とともに、家庭環境の改善のため、親に対するケアや教育を行うことが必要なのだが、日本では行われていない。こうしたことの必要性を訴えていきたいと思っている。