桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ「アニメ」

2023年03月16日 (木) 19:05
前回のメルマガで知的財産権について書いたが、日本はアニメでどの程度利益を出しているのか確認したところ、何とこの分野でも貿易赤字なのだそうだ。理由は、コンテンツの配信にある。
 
ネットフリックスというコンテンツの配信会社がある。ネットで動画の配信をほとんど見たこともない私が知っているほどなのだから、もはや知らない人はいないと言っていいのではないかと思う。
 
この会社はアメリカの会社である。アニメのクリエイターは配信会社に作品の権利を売って利益を出しているが、日本の視聴者は、アメリカの会社に月額利用料を支払って作品を観ているので、貿易収支上は赤字になる。ネットを活用したビジネスは沢山あるが、日本はこれをうまく使い切れていない。
 
話は変わるが、国内はいま、WBCで盛り上がっている。大谷選手の年俸は何十億円で、日本のトッププレイヤーの10倍ぐらいである。ではなぜ、大リーグの選手は高額年俸を得られるのだろうか。その一つの理由が放映権である。
 
アメリカでもっとも人気のあるスポーツは、アメリカンフットボールで、次いでバスケットボール、野球は3番目なのだそうだ。バスケットの選手も高額年俸を得ているが、これも放映権が背景にあり、一番高く買っているのが中国だそうだ。
 
ネットの普及によって、社会は大きく変わっているが、ビジネスも大きく変わっている。ネットのサービスは世界を相手にできる。私たちもそのような視点で産業を育てていかないと、ますます貿易赤字は拡大しそうである。この分野の勉強をしなければと焦っている。