桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ「グレーゾーン」

2025年02月13日 (木) 19:34
 昨日、ADHDのお子さん二人を持つお母さんの相談を受けた。兄弟なのだが、二人ともお母さんの言うことを聞かず、時々手に負えなくなることもあったらしい。

 二人に話を聞いてみると、特にお兄ちゃんはしっかりした考えを持っていて、通っている塾に行くことが無駄だと感じていた。そこで、その塾をやめて、プログラミング教室に通うことになった。

 彼はタイピングが好きで、数学も得意らしい。将来お金を稼ぐ方法として、エンジニアになるのがよいのではないかと提案すると、すぐにスマホで教室を探していた。今の子供はたくましい。

 お母さんは、自分の学生時代の生活を後悔しているらしく、子供には自分のような経験をさせたくないと考えて、塾に通わせ家庭教師もつけているようだが、それがその子の幸せにつながるかは分からない。できない点を改善するより、できることを伸ばすことの方が、お子さんもやる気になるし、幸せなことなのではないかと思う。

 彼女のお子さんはADHDの診断がついているようだが、学校ではグレーゾーンと言われる子供さんが増えている。しかし、このような区分けにどんな意味があるのだろうか。そのような区分けをするよりも、その子の持っている能力を伸ばす教育の方がはるかに重要ではないだろうか。